(T03) インド密教史

田中 公明(たなか きみあき)

(公財)中村元東方研究所専任研究員

◆レベル 初級
◆火曜 13:00〜14:30
◆初講2023年4月11日(火)全25回
◆東京本校 402号室〈対面・オンライン併用〉
◆受講料 ¥40,000

日本密教の源流は、仏教の故国インドにある。しかしインドでは、13世紀に組織的な仏教が滅亡したため、仏教の原典は、ほとんど遺されていなかった。ところがネパールでサンスクリット語の仏教写本が発見され、インドの原典を忠実に翻訳した『チベット大蔵経』も利用できるようなり、インド密教の研究は飛躍的に発展した。本講義では、これらの文献資料に加え、最新の考古学的知見を取り入れ、5~6世紀にインド密教の原初形態が出現してから、7~8世紀における『大日経』『金剛頂経』の成立、さらにチベット密教の源流である9世紀以後のインド後期密教に至るまで、インド密教の歴史的展開を概観することにしたい。

【テキスト】
田中公明『インド密教史』春秋社、2022年10月刊行