(B02) 仏教文献講読:『摂大乗論』を読む

福田 琢(ふくだ たくみ)
同朋大学教授

【仏教文献講読『摂大乗論』を読む:第2月曜15:00-16:30】瑜伽行派の実質的な祖師、アサンガ(無著)の『摂大乗論』(五世紀)は、唯識思想に基づいて大乗仏教の全容を組織的に論述した教義書です。全10章のうち、今年度は三性説を主題とする第2章に入る予定です。

(B01) 『秘蔵宝鑰』を読む

竹村 牧男(たけむら まきお)
東洋大学名誉教授

【『秘蔵宝鑰』を読む:隔週月曜13:00-14:30】弘法大師空海の主著『秘密曼荼羅十住心論』を簡略にしたのが『秘蔵宝鑰』。人間の心のあり方をを十段階に分けて描いており、それぞれは仏教各宗等の思想と対応しているという。この書物を学ぶことは仏教各宗の教理を学ぶことにもなり、人間にとっての哲学・思想のさまざまな類型の意味を考えることにもなるであろう。

(S18) 死生学へのいざない

西岡 秀爾(にしおか しゅうじ)
四天王寺大学・花園大学非常勤講師

【死生学へのいざない:第3土曜16:30-18:00】死生学の醍醐味は、「死」ならびに「死にゆくこと」を身近な問題として見つめ直すことにより、いま・ここ・わたしの「生(いのち)」のあり方を問うことです。身近な人や自分自身の「老・病・死」と真摯に向き合い、避けることのできない多様な喪失とともに生きる道を探ります。

(S17) 英語による仏教哲学

Mathew Varghese(マシュー・ヴァルギース)
青山学院大学講師

【英語による仏教哲学:土曜15:30-17:00】英語で学ぶ仏教哲学の講座です。サンスクリット文献を通し、仏教の哲学的な様相を学習します。原典を読みながら仏教で用いられるサンスクリット語のより深い意味を探求していきます。特に本年度は、ヨーガについて仏教と他の哲学との比較等、活発な討論を行っていきたいと思います。

(S16) 根本仏教のいざない―法句経から

釈 悟震(しゃく ごしん)
中村元記念館東洋思想文化研究所副所長、文学博士

【根本仏教のいざない:土曜10:30-12:00】仏教の創始者ブッダ( 釈尊)はわれわれ人類に何を伝え、また何を求めたのだろうか。その真理を、もっとも釈尊に近い時代の成立とされる『法句経』から紐解きます。

(S15) 『バガヴァッド・ギーター』を読む

西尾 秀生(にしお ひでなり)
元近畿大学教授

【『バガヴァッド・ギーター』を読む:木曜18:30-20:00】本年度はヒンドゥー教の最高の聖典といわれる『バガヴァッド・ギーター』を読みます。この聖典にはそれ以前のウパニシャッドなどの多くの思想が含まれていますので、それらとの影響関係も明らかにしたいと考えています。

(S14) 東南アジアの宗教・歴史・文化

奈良 修一(なら しゅういち)
(公財)中村元東方研究所専任研究員

【東南アジアの宗教・歴史・文化:木曜16:30-18:00】東南アジアと言われる地域は、中国文明とインド文明の狭間にあり、交易を中心とする国家を成立してきた歴史があります。また、その土地の文化の上にインド宗教文化などを受容し、それをその土地のものとして変容してきました。日本との関わりも深いこの地域ではありますが、その宗教・歴史・文化はあまり知られていません。本講義では、この地域の歴史を概観すると共に、受容してきた文化も考察していきます。

(S13) 仏教学から見たハイデッガーの哲学の本質

津田 眞一(つだ しんいち)
国際仏教学大学院大学名誉教授、文学博士(東京大学)、Ph.D.(A.N.U.)

【仏教学から見たハイデッガーの哲学の本質:木曜15:00-17:00】釈尊によって教示された仏教の「存在の眞理」は、仏教の思想史的展開を俟ってその現実を実証する。仏教を全く知らなかったシェリングは、その『自由論』の世界構想において現実に仏教との顕著な並行性を示しており、さらに、意識的にはそのシェリングを迂回せんとしたハイデッガーの思考は、その「存在の眞理」の内実において、果然、回帰的にシェリング=仏教的な方向性を示してくる。本講は今年度、その回帰の現実を検討し、以て仏教思想の開放性の一端を証示する。

(S12) ヒンドゥー教の思想と文化

宮本 久義(みやもと ひさよし)
元東洋大学教授

【ヒンドゥー教の思想と文化:木曜15:00-16:30】インドは仏教発祥の地として有名ですが、現在のインドでは約8割の人がヒンドゥー教を信仰しています。本講座では、仏教との相違を念頭に置きつつ、ヒンドゥー教の成り立ちから神々の構成と神話の解釈、人々が遵守すべき教義、祖先供養、聖地巡礼などを解説します。

(S11) 釈尊と弟子たちの物語

岡本 健資(おかもと けんすけ)
龍谷大学准教授

【釈尊と弟子たちの物語:木曜11:00-12:30】仏典は釈尊の言葉を伝えるだけでなく、釈尊や弟子の「生き様」も描いています。この講義では、釈尊と弟子たちの「生き様」を描く仏典を読み、そこに内包される思想を研究会員の皆さんと一緒に検討します。