(S10) 『教行信証』講義

本多 弘之(ほんだ ひろゆき)
親鸞仏教センター所長

【『教行信証』講義:1・3木10:30-12:00】親鸞の主著『教行信証』の行巻に置かれている「正信偈」の解明に進みたい。この偈は、親鸞の信じた仏道のすべてを顕わそうとしているのである。このことを明らかにしていきたい。

(S09) 大乗仏教思想概説

渡辺 章悟(わたなべ しょうご)
東洋大学名誉教授

【大乗仏教思想概説:木曜10:30-12:00】本講義はインドにおける大乗仏教の成立と発展を概観します。大乗仏教とは何か、またどのように成立し、発展したのか、その要因について、歴史的な基盤を踏まえて、政治、社会、経済、文化の立場から検討し、大乗仏教を支えた仏教教団の実態と、思想の変遷をみていきます。

(S07) 現代脳科学と仏教心理学

浅野 孝雄(あさの たかお)
埼玉医科大学名誉教授

【現代脳科学と仏教心理学:水曜15:00-16:30】紀元前五世紀の枢軸時代に生まれたブッダは、心についての教説を完成させた。それから現代に至るまで、脳自体はなんら変化したわけではないのに、ブッダの教説については、幾多の仏教諸派において、夫々に異なる解釈が為されてきた。このような現代において、脳科学が提示する意識理論とブッダの教説を照らし合わせて比較することは、脳と心の関係についてのより深い理解を可能ならしめると同時に、ブッダの教説の、時代と場所を超越した普遍性と真理性を見いだすことに役立つと考えられる。

(S06) 仏教論理学入門

林 慶仁(はやし けいじん)
(公財)中村元東方研究所専任研究員

【仏教論理学入門:水曜12:30-14:00】インドで発生・発展した仏教の論理学を初歩より学んでゆきます。仏教論理学は思考の過程が重要であり、結論を急ぐものではありません。内容としては、仏陀が規範師であることの証明、輪廻の論証、刹那滅の論証など、仏教の宗教哲学のものですが、これらをいかに考察したかを考えてゆきます。

(S05) 原始仏教の思想

服部 育郎(はっとり いくろう)
(公財)中村元東方研究所専任研究員

【原始仏教の思想:第2火曜13:30-15:00】ブッダは弟子たちに何を残し伝えたかったのか。原始仏教の思想について、ブッダ最後の旅での出来事を記した 『マハー・パリニッバーナ経』を読む。

(S04) 両界曼荼羅をつくる

田中 公明(たなか きみあき)
チベット文化研究会会長

【両界曼荼羅をつくる:火曜13:10-14:40】制作と図像監修のプロセスをまとめた『両界曼荼羅をつくる』を教科書として、両界曼荼羅制作の過程とともに、両界曼荼羅の歴史や参照した先行作例を見てゆきたい。

(S03) インドの思想と文化―インド思想史入門―

加藤 隆宏(かとう たかひろ)
東京大学教授

【インドの思想と文化:月曜17:30-19:00】この講義では、ヴェーダやウパニシャッドに始まるインド思想史を時間軸に沿って概観しながら、正統バラモン哲学諸派において展開された哲学的議論について紹介し、解説をしてまいります。講義ではなるべく原典(の邦訳)を参照し、古代インドの聖仙や思想家たちの言葉に耳を傾けたいと思います。

(S02) 仏教を中心に比較思想からみたインド宗教思想の再検討

保坂 俊司(ほさか しゅんじ)
中央大学大学院教授

【 仏教を中心に比較思想からみたインド宗教思想の再検討:最終月曜17:00-18:30】インド宗教思想の意義を考えます。特に、長いインドの伝統におけるイスラム侵攻・定着後の状況を概説します。

(S01) 仏教入門

藤井 教公(ふじい きょうこう)
国際仏教学大学院大学教授・前学長

【仏教入門:金曜15:00-16:30】仏教の教えとはどのような内容なのでしょうか。本講義は、初心者のための仏教の入門講座として、中村元先生の『中村元の仏教入門』を指南書としながら、仏教についてその基本から講義すると同時に、中村元『ブッダ伝―生涯と思想―』を併せて講読します。