(T12) 『華厳五教章』を読む
竹村 牧男(たけむら まきお)
東洋大学名誉教授
【『華厳五教章』を読む:1・3月曜13:00-14:30】唐の賢首大師法蔵は、師・智儼のあとを受け、華厳教学を大成させた。その綱要が、『華厳五教章』にまとめられている。そこには、華厳宗の教相判釈、華厳一乗思想等のほか、事事無礙法界を構成する一入一切・一切入一、一即一切・一切即一等の論理を詳述した十玄門、六相門等が説かれている。『五教章』は十章から成っているが、本講ではその中、第九章「所詮差別」を講読する。
「東方学院」は本学院に賛同する学者個人とそのもとで学ぼうとする学徒によって構成される共同体としてのグループの連合です。
竹村 牧男(たけむら まきお)
東洋大学名誉教授
【『華厳五教章』を読む:1・3月曜13:00-14:30】唐の賢首大師法蔵は、師・智儼のあとを受け、華厳教学を大成させた。その綱要が、『華厳五教章』にまとめられている。そこには、華厳宗の教相判釈、華厳一乗思想等のほか、事事無礙法界を構成する一入一切・一切入一、一即一切・一切即一等の論理を詳述した十玄門、六相門等が説かれている。『五教章』は十章から成っているが、本講ではその中、第九章「所詮差別」を講読する。
木村 紫(きむら ゆかり)
立正大学非常勤講師
【アビダルマ入門:火曜13:00-14:30】アビダルマは、仏により説かれた言葉をどのように理解するかということから始まっています。輪廻している私たちの心とそのはたらきと対象、そしてそれに基づく行為を詳細に分析し、原因と結果についても深く考察しています。聞きなれない言葉も多く、精緻な分析はこみいったジャングルのようですが、仏教思想を学ぶ上での礎でもあります。少しずつ解きほぐしながら、読んでいきたいと思います。
北川 前肇(きたがわ ぜんちょう)
立正大学名誉教授
【法華経を読む:金曜10:30-12:00】西暦406年、鳩摩羅什三蔵によって漢訳された『妙法蓮華経』(法華経)は、天台大師、妙楽大師、伝教大師、日蓮聖人等の一乗思想を標榜する人々によって、種々の解釈がなされてきました。法華経には、私たち人間を絶対肯定し、娑婆世界に存在することの意義が説き明かされています。そこで、この法華経を文々句々読みとくことによって、その教えをたずねてみたいと思います。
奥住 毅(おくずみ たけき)
元千葉敬愛短期大学助教授
【中論の思想:土曜11:00-12:30】龍樹の『中論』(唯一の梵語原典であるチャンドラキールティの註釈書『プラサンナパダー』)を読んで、空の思想について考えてみたいと思います。
奥住 毅(おくずみ たけき)
元千葉敬愛短期大学助教授
【唯識説:土曜13:30-15:00】中観派とならんでインド大乗仏教の二大学派の一つである唯識派の基本教説の理解に目標をおいて、根本教典である『成唯識論』(漢訳)を読みながら、なるべく平易に解釈したいと思います。
福田 琢(ふくだ たくみ)
同朋大学教授
【仏教文献講読『摂大乗論釈』を読む:第2月曜15:00-16:30】瑜伽行派の実質的な祖師、アサンガ(無著)の『摂大乗論』(五世紀)は、唯識思想に基づいて大乗仏教の全容を組織的に論述した教義書です。全10章のうち、今年度は阿頼耶識説について解説した第1章の後半を扱う予定です。
服部 育郎(はっとり いくろう)
(公財)中村元東方研究所専任研究員
【原始仏教の思想:第2火曜13:30-15:00】原始仏教の思想について、成立が古くかつ重要な仏典『スッタニパータ』を中心資料に用いながら考える。本年度は、「無常」「苦」「煩悩」「慈悲」などの基本的な教えは、初期の仏教においてはどのように説かれていたのかを学びたい。
武田 龍(たけだ りゅう)
同朋大学仏教文化研究所客員所員
【浄土三部経を読む:第3水曜14:30-16:00】大乗仏教では理想の修行の場として浄土が構想され、浄土への往生が 濁世からの救済と考えられるようになりました。今年はインドにおける大乗仏教の興起の中で、阿弥陀如来と極楽について考えます。
宇治谷 顕(うじたに あきら)
名古屋音楽大学名誉教授
【ボロブドゥール寺院の第二・三回廊レリーフに見る善財童子の南詢物語:木曜14:00-15:30】インドネシアのジャワ島中原の仏教遺跡ボロブドゥール寺院の第二・三回廊には、『華厳経』入法界品に記される善財童子が53人の善知識を訪ねて歩くレリーフが残る。昨年度に引き続きこのレリーフを題材とし、『華厳経』入法界品・善財童子の南詢物語と読み合わせ、仏道修行の道程を解説する。