(T14) 仏教が歩んだ道─インド・中国・韓国・日本─

釈 悟震(しゃく ごしん)
文学博士・中村元記念館東洋思想文化研究所副所長

ゴータマ・ブッダは今から2500年前にインドで仏教を創始しました。その仏教は、現在は原始仏教と呼ばれていますが、1000年の間に、東へ東へと進み、シルクロードを通り、中国、朝鮮半島をへて日本に伝わりました。日本に伝わった仏教を日本仏教といっています。 原始仏教と日本仏教の間に、仏教は驚くほど大きく変わりました。インドにおいても原始仏教、部派仏教、大乗仏教、密教などと変わりました。今年度はインドから仏教の変遷を歴史的に辿りながら、中国仏教、韓国仏教、日本仏教ならびに日本の精神史に大きな影響を及ぼした聖徳太子の全貌を中村元博士の不朽の名著【聖徳太子】の教示から読み解き歩み進めたいと思います。

(T15) インド哲学の探求 —『倶舎論』を読む—

宮元 啓一(みやもと けいいち)
國学院大学名誉教授

A.D.4世紀、世親の手に成る仏教百科事典『(阿毘達磨)倶舎論』第3章「世品」を読みます。当時の仏教の宇宙論を知ることで、難解な哲学議論のバックボーンを押さえることが出来ます。

(T16) 東アジア仏教と文化へのいざない

釈 悟震(しゃく ごしん)
文学博士・中村元記念館東洋思想文化研究所副所長

東アジアにおける思想や文化を語る時、欠くことができないのが、仏教であることは、否定できないでありましょう。しかし、その実、いにしえから幾多の時代をへて近現代へと変遷する時の流れの中で日本や中国、韓国の仏教が著しく異なる漢字文化圏独自の仏教文化を築きあげた東アジア三国の仏教や文化。ことに本年度からは、これらの三国仏教思想や文化の流れの根底を明らかに示した中村元博士の不朽の名著【東洋人の思惟方法】において世界を驚かせた『日本人の思惟方法』の教示から「日本的なものとはなにか。その伝統・文化・宗教の現実」を再検討しながら東アジア仏教と文化へのいざないを総合的かつ解説的に学びたいと思います。

(T17) 東洋思想の探求 —『葉隠』を読む—

宮元 啓一(みやもと けいいち)
國学院大学名誉教授

江戸時代武士道の双璧を成す葉隠武士道(禅思想の影響多大)と山鹿素行武士道(儒学一辺倒)とは、穏健←→過激の対極に位置します。比較的最近、ニュージーランド出身の文武両道を歩む研究者に成る英訳も、必要に応じて併せ読みます。

(T18) 英語による仏教哲学

Mathew Varghese(マシュー・ヴァルギース)
青山学院大学講師

英語で学ぶ仏教哲学の講座です。サンスクリット文献を通し、仏教の哲学的な様相を学習します。原典を読みながら仏教で用いられるサンスクリット語のより深い意味を探求していきます。特に本年度は、ヨーガについて仏教と他の哲学との比較等、活発な討論を行っていきたいと思います。

(K01) スッタニパータ(経集)

山口 務(やまぐち つとむ)
茶道表千家教授

釈尊の言葉を含み、最古層の仏教経典のひとつと言われるスッタニパータ(経集)を中村元先生の訳を中心に読みます。パーリ語ができなくても受講できます。講義の中で辞書の引き方、初級文法の説明を行いながら進めます。どちらかご都合のよい時間帯をお選びください。

(K02) 初期仏教徒の思想と生き方

龍口 明生(たつぐち みょうせい)
龍谷大学名誉教授

釈尊の教えは阿含、ニカ-ヤ、律文献等に多数伝えられています。
釈尊の教化の方法は対機説法と言われるように、私達が持つ悩み、苦しみ等は一人一人異なっておりますが、それ等の根本的解決を相手に応じて説かれました。教えは多数となります。しかしながら根本は因果、縁起の教えであり、四諦八正道、十二縁起等として伝えられています。本講義では一仏教徒が釈尊の説かれた教えを如何に受け止め、実践したかについて、共に検討したいと願っています。使用する文献は昨年度と同一箇所ではありません。

(K04) 『テーリーガーター』を読む

勝本 華蓮(かつもと かれん)
姫路市立生涯学習大学校講師

『テーリーガーター』(長老尼偈)は、女性修行者たちの詩を集めたパーリ聖典です。この中で、彼女らの出家の理由や経緯、修行の様子、解脱の境地が語られます。本講座では、和訳をもとに講読しますが、パーリ原文の文法的な説明もいたします。初めての方も大丈夫です。
日程があわない場合は、別に講師自宅(富山県高岡市)での受講も可能です。ご相談ください。

(K05) ヒンドゥー教入門

西尾 秀生(にしお ひでなり)
元近畿大学教授

ヒンドゥー教の基礎を学び、研究会員の希望に応じてヒンドゥー教の聖典である『バガヴァット・ギーター』(日本語訳)を読みます。アーリヤ人の宗教であったバラモン教が先住民の宗教の影響によってヒンドゥー教になった過程を考えます。また、ヒンドゥー教と仏教の影響関係についても考察します。