(T01) 仏教入門

前田 專學(まえだ せんがく)
(公財)中村元東方研究所理事長 兼 東方学院長

仏教について知りたいと思っている方への入門講義です。一昨年度は中村先生の『中村元の仏教入門』を読み、昨年度は先生が原典から訳された『真理のことば』(『法句経』)を読みはじめました。『真理のことば』は、初期の仏典の中で恐らく最も有名で、しばしば日本語にも西洋の諸言語にも訳されています。ゴータマ・ブッダの人間そのものに対する深い洞察を学び、生きる指針が得られればと思っています。
(金曜の講義は、黒川文子講師が同じテキストを使って講義します。)

(T02) 比較思想

川﨑 信定(かわさき しんじょう)
筑波大学名誉教授

「思想」に関して「比較」の手法と手続きはなぜ必要とされ、また有効であるのか。東西の思想文化圏において、どの時代においても問題とされている、人間にとっての普遍的問題のいくつかを取り上げ、思想を比較して論ずる意義を分析したい。

(T03) 仏教入門

黒川 文子(くろかわ あやこ)
NHK 学園講師

仏教について知りたいと思っている方への入門講義です。一昨年度は中村先生の『中村元の仏教入門』を読み、昨年度は先生が原典から訳された『真理のことば』(『法句経』)を読みはじめました。『真理のことば』は、初期の仏典の中で恐らく最も有名で、しばしば日本語にも西洋の諸言語にも訳されています。ゴータマ・ブッダの人間そのものに対する深い洞察を学び、生きる指針が得られればと思っています。
(月曜の講義は、前田專學学院長が同じテキストを使って講義します。)

(T04) インドの思想と文化

前田 專學(まえだ せんがく)
(公財)中村元東方研究所理事長 兼 東方学院長

これはインドの思想と文化について興味のある方への入門講座です。一昨年度からは中村元先生の『構造倫理講座Ⅱ〈生きる道〉の倫理』をテキストにして授業を進めており、読み終わり次第『構造倫理講座Ⅲ〈生命〉の倫理』に進みたいと思っています。人生において、どんな問題でも、出発点は「われは思う」ではなく、「われは生きている」であり、そして「いかに生きるべきであるか」です。先生は本書で、その解答を仏典に求められました。今年度も同書を皆さんと読み続ける予定ですが、途中からの参加も歓迎します。

(T05) 日本の寺と仏教美術

田中 公明(たなか きみあき)
(公財)中村元東方研究所専任研究員

6世紀の仏教公伝以来、日本には多数の仏教寺院が建立された。本講義では奈良、京都、平泉をはじめ、いまなお多くの仏教美術を所蔵する日本各地の寺院を選び、その歴史と現況、所蔵される文化財の来歴などを概観する。講師の都合により、現在のところ後期で全13 回ほどの講義を予定している。

(T06) 伸びるアメリカ仏教の現状と原因 —日本仏教への示唆

ケネス・田中(けねす たなか)
武蔵野大学名誉教授

アメリカの仏教徒は、この四十年間で十七倍も増え、350 万人となっている。彼らに加え、仏教徒とは断言しないが仏教的行動をとる同調者や仏教に強く影響された人々を含めば、約3,000 万人という驚く数になる。授業では、2500 年という仏教史の中で始めて「西洋の壁」を超えたこの現状と原因を理解し、最初から「現代」宗教であったアメリカ仏教が、日本仏教が直面している諸問題の解決に示唆を与えるかどうかを検討する。

(T07) 陰陽の宇宙論と東アジア

鈴木 一馨(すずき いっけい)
(公財)中村元東方研究所専任研究員

「陰陽」とは、中国に成立した天の理念や元気論、陰陽説や五行説あるいは易などのさまざまな宇宙論と、それを基礎とした占いや風水・医術などの諸技術の総称です。広く東アジアに共有されるこれらの思想・技術は、道教・仏教をはじめとした東アジアの諸宗教・文化と深く結びついています。本講義は東アジアの宗教・文化を理解する手がかりとして、この陰陽の宇宙論について『五行大義』の講読をしながら講説することにします。

(T08) 仏教論理学入門

林 慶仁(はやし けいじん)
(公財)中村元東方研究所専任研究員

インドで発生・発展した仏教の論理学を初歩より学んでゆきます。仏教論理学は思考の過程が重要であり、結論を急ぐものではありません。内容としては、仏教が規範師であることの証明、輪廻の論証、刹那滅の論証など、仏教の宗教哲学のものですが、これらをいかに考察したかを考えてゆきます。
仏教論理学の大成者ダルマキールティのテキストをサンスクリット語で理解する必要があれば、テキストを読んで参ります。

(T09) ヒンドゥー教の思想と文化

宮本 久義(みやもと ひさよし)
東洋大学大学院客員教授

インドは仏教発祥の地として有名ですが、現在のインドでは約8割の人がヒンドゥー教という宗教を信仰しています。本講座では、仏教との相違を念頭に置きつつ、ヒンドゥー教の思想と文化を総合的に解説したいと思います。具体的には、ヒンドゥー教の成り立ちから神々の構成と神話の解釈、人々が遵守すべき教義、祖先供養などの儀礼、新年祭などの祭礼、聖地への巡礼、さらには美術、音楽、映画なども取り上げる予定です。

(T10) 本覚如来蔵思想から密教へ

津田 眞一(つだ しんいち)
国際仏教学大学院大学名誉教授、Ph.D.(A.N.U.)、文学博士(東京大学)

仏教の思想史は挙げて或る<弁証法>的定式の目的論的提示としてある。この定式は、それが西田の所謂「絶対者の自己表現の形式」であるが故に、キリスト教神学の上にも開放される。現に巨大なバルト神学は、その後半(『教会教義学』の段階)において、この<弁証法>的事態の、但し、隠蔽としてあるのである。本講は今年度、その事態の仏教における表明である如来蔵思想に立ち戻り、その思想的本質とそれが負っている制約とを解明する。